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冬の京都の観光情報

2021.01.23

「京の大仏さん」を偲ぶ
「国家安康」の鐘のある寺
[方広寺]
豊臣秀吉が、奈良・東大寺にならって大仏を祀るために創建。大仏と大仏殿は失われたが、「国家安康 君臣豊楽」の銘文が大坂冬の陣のきっかけとなった巨大な梵鐘(重文)は今も残っている。本堂には、かつての大仏の10分の1の大きさで江戸期に造られた盧舎那仏坐像や、大仏殿の欄間に施されていた左甚五郎作の龍の彫刻(部分)などが残る。明治・大正期の日本画家・吉川霊華が描いた、巨大な掛軸「神龍図」も特別展示。

桃山文化を伝える華麗なる障壁画と庭園
[智積院]
真言宗智山派の総本山。長谷川等伯筆の「楓図」やその息子・久蔵の「桜図」など桃山文化を代表する豪華な障壁画(国宝)、中国の廬山をかたどった千利休好みと伝わる庭園(名勝)が美しい。

国宝の三門 楼上に広がる浄土の世界
[東福寺 三門]
鎌倉時代に九條道家が創建した東福寺は、臨済宗東福寺派の大本山。「伽藍面」と称された中世の貴重な禅宗建築が今も残っている。室町時代再建の三門(国宝)は、禅宗三門としては日本最古で最大の門。高さ約22m、市内一望の楼上には宝冠釈迦如来蔵や十六羅漢像を安置する。画僧・明兆(兆殿司)らによる極彩色の飛龍や天女などが描かれた荘厳な空間が広がる。

重森三玲の庭園ろ日本最古の方丈建築
[東福寺 龍吟庵]
東福寺の第三世住持・大名国師(無関普門)の住居跡。方丈(国宝)は、室町初期に建てられた現存最古の禅宗方丈建築で、書院造と神殿造の名残をとどめた柿葺屋根の優美は建物である。昭和の名作庭家・重森三玲が手がけた「龍の庭」は、龍が海中から黒雲に包まれ昇天する姿を表現。白砂と黒砂が雲を、竹垣の模様が稲妻を表し、芸術性に富んだ庭園美が見所がある。

絢爛!茶聖と天才絵師 美の競演
[大徳寺 聚光院]
永禄9年(1566)、武将・三好長慶の菩提をうために創建。茶人・千利休と茶道三千家の菩提寺である。方丈は、桃山時代の画壇を風磨した絵師・狩野永徳と、その父松栄の「花鳥図」「瀟湘八景図」「琴棋書画図」など国宝の障壁画(複製)で飾られている。永徳の下絵を元に、利休が作庭したと伝わる「百積の庭」(名勝)や、茶室「閑隠席」(重文)と「桝床席」(重文)の二つの名席もみどころ。

十字架のにわと利休の待庵写しの茶室
[大徳寺 瑞峯院]
キリシタン大名・大友宗麟が創建。7つの石が十字架を象るように配置され「十字架の庭」とも呼ばれる「閑眠庭」と、蓬莱山と半島に打ち寄せる荒波を現した「独坐庭」は、重森三玲が作庭した昭和の名庭である。千利休が建てた国宝茶室「待庵」の写しで「平成待庵」と呼ばれる茶席も特別公開。窓や炉の位置、天井の意匠などによって、わずか二畳の茶席に奥行きや広がりをもたせている。

豪華な長谷川派の障壁画
[妙蓮寺]
鎌倉時代に創建された本門法華宗大本山。奥書院に特別展示される長谷川等伯一派が手掛けた豪華な金碧障壁画は、幾何学的とも称される大胆な構図の「鉾杉図」や「柳図」、「松桜図」(いずれも重文)など、独特の様式美がみどころ。また「十六羅漢の庭」は、豊臣秀吉より贈られた「臥牛石」を中心に、十六羅漢に見立てた石が点在する風情ある庭である。収蔵庫には等伯の次男・宗宅筆の「吉野桜図屏風」など寺宝も展示される。

123年ぶりに帰還した雄大な芭蕉の図
[龍安寺 蔵六庵・「芭蕉図」]
世界文化遺産・龍安寺は、白砂に15個の石を配した石庭(特別名勝・史跡)で世界的に有名な寺院。特別公開の襖絵「芭蕉図」(9面)は明治期まで方丈(重文)を飾っていたもので、2018年、123年ぶりに龍安寺に帰還。金地に芭蕉のみを描いた斬新な構図で、桃山時代の狩野派もしくは海北派の筆によるものとされる。茶室「蔵六庵」は四畳の茶席で、露地には「吾唯足知」の禅の格言を謎解きに図案化した「知足のつくばい」が据えられている。

宮殿建築と塔内部に広がる極彩色の世界
[仁和寺 金堂・五重塔]
「御室御所」と呼ばれた真言宗御室派の総本山で、世界文化遺産。代々皇室から住職を迎えた門跡寺院で、御所の紫宸殿を移築した金堂(国宝)は、桃山時代の宮殿建築を伝える貴重な建物である。近世五重塔の代表作といわれる五重塔(重文)は、相輪までの高さ約36mで各層の屋根がほぼ同じ大きさの細身で優美な姿。心柱を中心に胎蔵界五仏を安置する塔内部は、一面極彩色の仏画で飾られ、牡丹唐草や菊花分様が美しい。

江戸時代と現代の絵師の襖絵
[妙心寺 大雄院]
尾張藩家老・石河光忠が創建。向日葵が描かれているのが珍しい「四季草花図」など客殿の襖絵72面は、江戸末期から明治初期に活躍した絵師の柴田是真が描いたもの。また是真の下絵を元に、宮絵師・安川如風が3年がかりで描いた40種類以上の「千種の花の丸」の襖絵18面は今冬初公開となる。戦火で焼失した東京・明治宮殿「千種の間」に描かれていた、是真の大作「花の丸大天井」の美しい絵を再現した襖絵である。

京都の象徴 日本一高い五重塔
[東寺 五重塔]
世界文化遺産に登録された真言宗総本山。平安京造営時に創建され、のちに弘法大師空海に下賜された。江戸時代再建の五重塔(国宝)は、高さ約55mの日本一高い木造塔である。特別公開の初層内部は極彩色の文様で彩られ、大日如来に見立てた心柱を囲んで金剛界四仏が安置されている。また薬師三尊像を祀る金堂(国宝)、21体の仏像が立体曼荼羅を形成する講堂(重文)など密教美術の宝庫と言われる諸堂も拝観できる。

巨匠の襖絵を残す当時の迎賓館
[東寺 小子房]
小子房は当時の迎賓館で、現在の建物は昭和9年に再建され、6部屋を飾る障壁画は近代日本画の巨匠・堂本印象によって描かれた。水墨の襖絵が彩る「鷲の間」「瓜の間」や、金箔に極彩色の障壁画が見事な「勅使の間」がある。

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