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仏様のお住まい拝観

2021.05.04

京都でフォトウェディングと前撮りの専門店として人気の京都ブライダルフォトワークスがおすすめする京都の観光情報!

祈りの形と仏像建築

古くは仏様はお堂の外から拝まれました。そしてお堂という建築物そのものも「仏様の厨子」として崇拝の対象でした。お堂の外からお堂の中での参拝へと次第に仏像に近づいていった祈りの形に思いをはせ、奈良県に残るお堂や史跡をご紹介します。

[元々の参拝は、お堂の外からするものだったのですか?]

お堂の中で拝むようになったのは平安時代の末くらいからです。それ以前は外からの参拝でした。法隆寺金堂と五重塔の前に「礼拝石」というものがあり、これは「ここから拝みますよ」という石。堂内は仏様の世界であって、僧侶を含めて人が立ち入るものではなかったですね。桜井市の山田寺跡でも、膝をつきやすい形状の平たい大きな礼拝石が見つかっています。

[現在はお堂の中で参拝させていただくことが多いですね]

少しでも仏様に近づきたいという人間の願いで変わっていったんでしょう。東大寺法華堂は、仏様がいる「正堂」と参拝する場所である「礼堂」という二つのお堂でできています。それぞれ別の建物でしたが、鎌倉時代の改築で一つになりました。

[屋外にある礼拝石からお堂の中での参拝になり、グッと仏様に近づいた感じがします]

これがさらに、一つのお堂の中に仏の世界である「内陣」と人が仏を拝む所の「外陣」を持つ、長弓寺や霊山寺の本堂で見ることができる形へと変わっていったと考えています。この二寺の本堂はいずれも鎌倉時代の建築。ともに奈良市西部を流れる富雄川沿いにあって、ごく近い距離に建っています。しかし建築物としては非常に対照的。長弓寺は反りの美しい屋根や太く長い梁を持つ豪壮な建築です。霊山寺は天井が低く、より身近に思える住宅風の建築です。こうした違いがあるのは面白いですね。

時代のニーズによって、祈りの形は様変わりしていきます。

[パッと見て、その変化がわかりやすい部分などはあるのでしょうか?]

お堂の扉ですね。扉には内開きと外開き、どちらもあるんです。もともとお堂の扉は内開きでした。仏様が自分の家に「いらしゃい」と招いてくださる意味があります。しかし人間はわがままですからね。鎌倉時代には仏様に近付こうとして、より多くの人がお堂の中に入れるように、少しでもお堂の中を広く使うことができる外開きの扉になっていきました。

[思いのほか合理的というか現実的なきっかけに思えます]

例えば、天平時代の東大寺大仏殿は内開きでしたが、江戸時代に再建された後は外開きになりました。近年、再建された興福寺中金堂は伝統に従って内開きで復元しています。扉のほかに床も変化しました。元来、仏様は土間に安置されました。それがやがて、人の快適さを求めて、板張りになり、畳敷きになり。参拝者は、外や土間で祈るのが本来でしたが、日本独自の変化を見せます。内陣に対して外陣のスペースもどんどん広くなっていきました。贅沢な話ですね。人々の祈りに向き合う姿の変化に併せて、様変わりしてきたのです。

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